売れるデザインを研究しています、アラフォーのバタコです。
子供が1歳のときノースキルからデザインを始め、DTPデザイナーになりました。今はマーケティングとWebデザインを習得しようとしています。
今回はデザイン案に困らない「コンセプト策定の手順」です。
「デザイン案が出てこない!」
「デザイン案がブレる、何回も修正になる!」
「デザインがゴチャゴチャする」
これよく分かります、3年前よく困っていました。
でも次の事をやっておけば、制作はグッと楽になります。
[制作前にやること]
方向性決め
「誰に何を伝えて、どうしてもらう為の広告か」
イメージ想定
参考デザインから「こんな雰囲気にしよう」を決める
制作前の確認
レイアウト・カラー・写真素材・テキスト情報・納期・仕様
実はこれもコンセプト策定の1つ。
この流れを直感や打ち合わせだけでなく、情報収集から道筋立てて考えられるようになると「ブランディング戦略ができるデザイナー」になりますよ。
何か良くしたいけど、どうしたいか分からない
依頼者がこんな風に悩んでいても、デザイン案を出せます。
またコンセプト策定がうまく出来ると・・
[コンセプト策定ができるメリット]
デザイン細部に一貫性が出る
→強い共感で成果が出る
何をどう作ればいいか、道筋を立てて分かる
→デザイン意図を伝えられる・説得力がある
コンテンツの取捨選択ができる
→作り直しのムダが減り、消耗しない
いい事づくし!!!
記事の内容は大まかな手順ですが、案に煮詰まったとき「そういえば、どうするんだっけ」とポイントで使ってみてください。

ブランディング広告のコンセプト策定って結局何?
コンセプトとは、制作全体の方向性です。
一言でいえば「クライアントの課題を、広告でどう解決するか」。
コンセプト策定は、デザインでどう表現するかまでイメージを定める事です。①〜⑤のように書き出します。
①企業の課題 | お嬢様イメージを脱却したい |
②解決策 | 主体的に学ぶ女性像を打ち出す 多様な在学生を登場させ共感へ |
③コンセプト | 固い女子校に抵抗ある受験者が 「夢に向かって意欲的に学んでいる、将来の自分像」 を思い描ける広報 |
④タグライン | 「私はまだ、私を知らない」 |
⑤ビジュアル | ・メイン写真はタグラインを元に真摯に学ぶ表情 ・多彩な留学プログラムを診断チャート形式で紹介 ・ターゲットが好みそうな装飾は・・etc |


①の企業課題はヒアリングだけでなく「今後こんな課題がでるのでは」まで考えられるといいですよ。
Web、印刷物、SNS、イベントなど一連の広告を制作する場合、全体で1つのコンセプトを立てます。
コンセプト策定流れ
進行がブレない為に、制作コンセプトは1つです。情報収集が必要なので、ぜひコチラの記事でやってみてください。

お客さんが商品サービスを選ぶ理由は「感情面と機能面」の2つあります。コンセプトは、この2つにダイレクトに響く物を選びます。その広告を見て「他には無いサービスがここにある」と感じたら、行動に繋がります。
①コンセプトを1つに絞る!独自性&強い共感
まずは企業の強み(商品サービスの特徴)を箇条書きしましょう。「アクセスが良い」「アラフォー向け化粧品で失敗しない」など。その中から次の3点が重なる物を選びます。
【コンセプトに必要な3要素】
- 企業理念と一致している→説得力アップ(信頼できる)
- ニーズが高い・増える→共感アップ(自分にぴったり)
- 競合にない魅力→優位性アップ(他では買えない)
買うことが必然になってきます。
差別化は、めんどくさいスローガンから生まれる

小さくても長く愛されるブランドは、手のかかるスローガンも多いようです。めんどうな事は、真似されにくいですよね。「お金と時間をかけても、これだけは信念を持ってやっている」というサービスがあればコンセプト候補です。
②タグラインとして一文に集約(メッセージ)
コンセプトを決めたら、タグラインとして一文に集約します。
タグラインとは、ユーザーが受け取れるベネフィット
タグラインとは、その商品サービスを使う事で「ユーザーにどんなメリットがあるのか」をわかりやすく伝える1文です。いわゆるベネフィット(感情面と機能面で優れた点)を感じ取れるメッセージ。
[タグラインとは]
- コンセプトを1言に表したメッセージ
- 商品サービスを使う利点を感じる物
- 目安は15文字内
- 分かりやすい・覚えやすい
- 企業にポジティブなイメージを持てる
[企業タグラインの例]
- 「サードプレイス」スタバ
- 「お、ねだん以上」ニトリ
- 「お口の恋人」ロッテ
- 「うまいすしを、 腹一杯。」スシロー
- 「ココロも満タンに」コスモ石油
Web制作においてタグラインは必ず必要ではありません。でもタグラインがあると「やってみたい・行ってみたい」を盛り上げ、効果の高い広告になります。
企業や制作者にも「自分たちが何を提供しているか」意識が一体化しやすいです。制作で迷ったとき判断材料にもなります。納期まで時間が許すとき、ぜひ考えてみてください。
かっこいい・奇抜はNG。方向性を正しく定める物
いきなりカッコいいタグラインを考えようしても、時間だけ過ぎます。制作物のタグラインは、キャッチコピーのように上手く言う必要はありません。広告を見ているお客が知りたいのは「ビジョン」でも「かっこいいキャッチコピー」でもなく「自分たちに何を提供して、どんな価値を渡してもらえるのか」。タグラインはそれが分かれば良いのです。
利点・行動の後押しポイント・トレンドから想像
【タグラインをアレンジするキーワード】
- このサービスで、お客はどう生活が豊かになるか
- 何が壁になって、お客は行動できずにいるか
- ターゲットの趣味趣向や、トレンドは何か
これらのキーワードを書き出すと、タグラインのヒントになります。直感やノリの良さも大事で、それを選ぶ背景がしっかりしていれば、十分な影響力があります。
「ワオっ」と驚く雰囲気で!
③デザイントーンを想定(テキスト・レイアウト・写真)
最後にコンセプトをビジュアルに置き換えてみましょう。「どんな雰囲気だったら、ユーザーが好きかな」を軸に考えます。
【コンセプトをビジュアル化する】
- テキスト(ですます調・文字数など)
- レイアウト・テイスト(装飾/フォント/配色/余白など)
- 写真(どんな雰囲気で何を伝える)
これでコンセプト策定完了!!
これまでの情報収集があれば、テキスト・レイアウト・写真の表現方法はどんどん見えてきます。もしそれが難しく感じる時は、ぜひ次の本を試してみてください。
【おすすめデザイン本】コンセプトからWeb制作案を作る
「どんな目的のとき、どんなデザインが必要か」が分かれば、コンセプトをビジュアルで表現するのが上手くなります。
Webデザイン良質見本帳


「どうやったら信頼感を出せるか」など、秘訣が細かく分かる本です。この情報を元に、他のデザイン本やネットの参考から、似たイメージを集めます。

それを眺めながら「コンセプトを表現するとどんなデザインになるか」想定しすれば、方向性が見えてきます。
ターゲットに合わせた参考があると楽に上達できる
「ターゲット層に合わせた参考」は、できるだけ多く集め整理しておきましょう。やった分、仕事がはかどります。ネットからも参考を集めますが、本も大事です。良質な参考が厳選されてデザイン意図も明確に分かるので、悩む時間やハズレる可能性がグッと減ります。
ちなみに私は教育業界なので、保護者向け・子供向け・受験生向けが得意です。本や参考をたくさん持ち込むので、職場に大きな専用本棚があります。

「こんなのどうですか」とサッと参考を出せると、打ち合わせのテンポが早く気持ちいいし自信になりますよ。
今回ご紹介した流れを何回も繰り返しながら、私も提案力を上げたいと思います。
★制作の前に「どのタイミングで読まれるか」を調べる必要があります。それは次の記事にまとめます!
ではまた。