6歳の息子が、急に「死ぬのが怖い」と言い出しました。
ケラケラ笑っていても、寝る時間になると一変。
みけんにシワを寄せて大泣きします。
「皆どうして死ぬの」
「死んだらどこに行くの」
「ママはいつ死ぬの」
子供の質問に、変なウソはつきたくありません。
命の大切さを、伝えたい気持ちもあります。
でも難しいんです。
どう答えても、なかなか納得してくれなくて。
大人だって死ぬのが怖いし、分からないから当然ですよね。
そんな時、出会ったのがこの絵本。

書:このあとどうしちゃおう 作:ヨシタケシンスケ 出版:ブロンズ新社
命のおすすめ絵本「このあとどうしちゃおう」作:ヨシタケシンスケ
「このあとどうしちゃおう」を読むようになって、子どもが夜泣かなくなりました。
他の絵本と決定的に違うのは、いのちの課題に明るく向き合える事です。
多くの「いのちの絵本」は、読んだあと気持ちがシンミリ重たくなります。
お話の中で「大事な人が死んじゃう」から、親まで泣いてしまって。
もちろん、そういった絵本に学ぶ事はたくさんあります。
ただ「死ぬのが怖い」と子供が不安定な時、悲しい絵本を読むのはキツイものです。
でもこの絵本ならユーモアたっぷり。親子で笑って読めます。
そして、命の大切さを考える事もできます。
絵本のあらすじ「このあとどうしちゃおう」作:ヨシタケシンスケ
「このあとどうしちゃおう」は、亡くなったおじいちゃんの部屋から出てきた一冊のノートを読み進める物語です。
そこには「天国ってこうだったらいいな。地獄ってこうかな」と、楽しい妄想がたくさん。
息子「ここに書いてある事本当なの!?」
バタコ「分からない。でもそんな神様ならいいね」
息子「地獄だけは行きたくないなー」
バタコ「うん、ママも鬼に怒られたくない」
繰り返し読むうちに「答えの無い問題を、親子で深く考える」感覚があります。
「死んだおじいちゃんのノートを見ている」という、本当にありそうなリアル感がちょうど良いのかもしれません。
6歳の息子が「このあとどうしちゃおう」を読んで変わったこと
「死んだらあーじゃないか、こうじゃないか」と親子で考えるうちに、死に対する子供の不安が和らぎました。
笑って読めるので、誰とでも楽しく絵本を手にしています。
また、子供が最近ひらがなが読めるようになり、一人で静かにこの絵本を読んでいる事もあります。
「本当に、死んだらこうなるかな」
「宇宙飛行士になりたいから、まだ死ねないな」
「ヨシタケさんは、どうしてこの本を描いたのかな」
ブツブツ独り言をいいながら、考えたり聞いてきたり。
6歳の息子が求めていたのは「命について考える時間」かもしれません。
4歳〜5歳が欲しいのは解説より「安心」
息子が4歳くらいの頃は、少し状況が違いました。
幼児が命の質問をするとき「親とずっと一緒にいれる」安心を求めている事が多いそうです。
話をはぐらかすのではなく、子どもが気持ちの準備ができるのを待って、徐々に説明するのが良いかもしれません。
子どもが安心する、声掛けの事例を2つご紹介します。
「死んだらどこに行くの?」4歳〜5歳が納得する答え方
「死んだらどこに行くの?」と尋ねる4〜5歳の息子には
お星さまになって見守ってくれるんだって
と言うと、良かったです。
目と口を大きく開いて、立ち上がり 満面の笑み。
「そっか!死んだらお空にのぼって、ピカーンとひかるんだね!」と安心してくれました。
「ママもいつか死ぬんでしょ?」4歳〜5歳が納得する答え方
「いつか死ぬんでしょ」と尋ねる4〜5歳の息子には
大丈夫、ずっと一緒にいるよ
と言ってギュッと抱きしめたら、落ち着きました。
それでも不安そうな時は「死なないよ(とうぶんは)」と伝えるのも良いそうです。
子供をごまかせなくなったら、命について考えるタイミング
6歳になると「優しいウソ」が通用しなくなります。
「星になるってことは宇宙だよね、息はどうする?苦しいよね?」
「どうせ100歳しか生きれないんでしょ、今ママ何歳?」
だんだん質問に答えられなくなって「ママもわからない」「いいから寝なさい」と言うしかなく。
子供はボロボロ泣き出して「今スグ検索して!」とスマホを持ってきます。
「死ななくていいなら、ボクのお金を全部あげるよ」と、ある夜はお財布まで持ち出しました。
バタコ「そうやってお金をとっていく神様も多いのよ」
息子「それ神様じゃなくて、どろぼう神様やん!」
もうなんの話をしているのか・・
深夜まで同じような質問がぐるぐる続きます。
「死ぬのが怖すぎる、生まれてこなければ良かった。」
ヒクヒクと泣き疲れて眠っていく子供を見ながら、寂しさでいっぱいでした。
もし同じような境遇の方がいれば、ぜひ絵本を検討されてみてください。
生死の質問に困ったとき、子どもが命について考える最良のタイミングです。
※ヨシタケシンスケさんの絵本は、小児科などでもよく見かけます。
「ボクのニセモノをつくるには」等どれも楽しく、絵本に読み慣れていない子も面白がって読めます。